今ではあまり元気な話は聞きませんが、ここの会社は営業の使い方、考え方が抜群に強かったです。この会社に付いて、 @アルバイトを活用する営業スタイルAお客様の興味をひく売り方の二つに分けて考察したいと思います。
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@アルバイトを使う営業スタイル
一時期この会社はほぼ毎週大きな広告で、アルバイトの募集をかけておりました。そしてそれは短気間でもOKでなおかつ時給の高いものでした。その秘密を探るべく私はこの会社に潜入して、内部を垣間見ることができました。私が所属したのは、携帯電話の加入者を募集する部署でした。そのためこの部署では、商品説明、加入のお勧めというように ちょっとした営業の能力が必要とされます。
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まずこの時点で、この会社の優れたところがあります。社員に営業をさせるわけではなく、アルバイトが営業できるしくみを作りあげたのです。実際にはアルバイト100名に対し、社員の数が4,5人でした。つまり一人の社員で25名くらいのアルバイトを管理するのです。また社員もベテランというわけでもなく、中途入社したばかりのものということもあるわけです。
このあたりが重要なポイントです。じゅうたん爆撃状に早く展開させていきたいときには、早く展開させることを重視したのです。その前提を作り、それからしくみを作りあげたといってもいいと思います。まずアルバイトにどれくらいの知識を得させるか、サボらないようにするためにどうすればいいか、そして成約率をあげるにはどうすればいいかです。
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知識に付いては、毎日アルバイトにきたものに対して、ミーティングを行います。そこで携帯電話の性能を教えます。一人の社員が説明をし、それをアルバイト30名くらいで聞くというものです。説明は簡潔にして、くり返しを多用していました。細かい仕様などはあまり伝えていなかったようです。そういった物は各自に配るパンフレットで理解するか、あるいは携帯で連絡を取り伝えればいいというスタンスだったと思います。
そしてサボらないしくみ作りのために、定時連絡というのを義務つけています。一日に3,4回連絡を義務づけていました。
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そして成約をあげるための方法として、社内の雰囲気を体育会系にして、「さー、がんばるぞー」というような元気のよさを出していました。前日の結果をミーティングで発表するときには、トップ3はおめでとうとか、あるいは拍手とかで表彰していました。それ以外にも時折キャンペーンと称して成約ナンバーワンには時計をプレゼントなどをして、ゲーム的要素を加えていたようです。またこれは体育会系要素の延長として、成績の悪いアルバイトを怒鳴りつけるということもありました。これがプレッシャーになり、アルバイトもしっかり働きますし、あるいは能力の低い成績をあげられない能力の低いアルバイトは、辞めることにより人材が変わっていくのです。
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